ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



「え……でも、3ヶ月よ?初花、ママがいなくて大丈夫?」


ママはそういうけど、きっとすごく行きたいんじゃないかって思う。


じゃなきゃこうしてわざわざ私に話したりなんかしない。


本当に興味ないのなら私に相談なんてしないで断っているだろう。


「私のことは今はいいよ!ママの気持ちだよ。私がいるせいで我慢してるなら……」


「違う、我慢なんか。……初花をひとりここに置いて行くのは、ママも正直、不安で。だって、大事なひとり娘よ?」


今まで女で一つで何不自由なく私を育ててくれたママが私を育てるために犠牲にしてきたものなんて、普通の母親に比べたらきっと多いだろう。


だから……。


「私もう高2だよ!17歳になる!自立しなきゃ。私もママも、お互いに親離れ子離れしていかなきゃ。それに、ママがこうやって仕事の話してくれるの初めてだもん。私、嬉しいよ」


「初花……」