ヤシの木に設置されたハンモックに寝転びながら、俺はうたた寝をしていた。


サングラスを上に少しずらすと、目の前には青い海と白い砂浜が広がっている。


非日常的な景色。

サッカー部の厳しい練習や生徒会の業務からも解放されて、心も体も癒やされる。


修学旅行も、もう2日目。

明日で現実に返ると思ったら、ずっとこのままでいたいとさえ思える、穏やかな昼下がり。


…しかし、事件は起きた。