「秋都ぼっちゃま、いってらっしゃいませ」

「いってきます。きぬゑさん」


俺は、きぬゑさんから学校指定のスクールバッグを受け取ると、家を出た。


そして、車庫に停めてある青色の自転車に跨がる。



2学期の始まり。

終業式ぶりに制服に袖を通したけど、サッカー部の練習で夏休みの間は学校に通っていたから、久しぶりな感じはしない。


自転車を走らせていると、ふと前に変な女が歩いているのが見えた。