だから、気になって父さんに声をかけてみた。


「ああ。きぬゑさんといっしょに新しくメイドとして働いてもらう子だよ」


…新しいメイド?

きっときぬゑさんのことだから、『あたしゃ、まだまだ働けます!』とか言って、怒ってそうだなぁ。


確かにきぬゑさんは、歳のわりにはバリバリ仕事をこなすし、代々この四季島家に仕えてきただけあって、この家のすべてを知り尽くしている。