入ってきたのは、父さんだった。


父さんが朝に家にいることも、また珍しい。

普段だったら、早くても夕方くらいにしか帰ってこないのに。


すると、父さんの後ろに小柄な女の子がいるのが目についた。


毛先にかけて、緩くウェーブのかかったセミロングヘアの女の子。

目の端にちょっと入り込んだだけでも、ぱっと見のかわいさがすぐにわかった。


「父さん、この子は?」