集まった人達は、港の同じ方角を眺めながら思い思いに喋ったり、ふざけ合ったり、シートを敷いて出店から買ってきた物を食べたりして過ごしていた。
そんな喧騒の中、シュっと、一筋の光が走り、消えたかと思うと、パッと空に花が咲いた。
騒がしかった港がシン、と静まり返って、そしてワッと歓声が上がった。
その一発の花火を合図にドンッ…ドンッ…っと次々に花火が打ち上がっていく。星の形、ニコニコマーク、いくつもの色が混ざった大輪や、枝垂れ桜の様な花火。数えきれないくらいの花火がいくつも上がり、眩しいくらいに海に反射した。
打ち上がる花火に合わせて、BGMが鳴り響く。
花火が打ち上がるたびに、大きい歓声が辺りを包み込んだ。
隣のカンナも空を見上げて、目をキラキラさせている。
「きれい…。」
呟いたカンナを見ながら「うん。綺麗だね。」と呟いた。
二千発の花火はあっという間に終わってしまった。花火の打ち上げが終わっても、みんなが余韻に浸っていて、そこから動こうとしない。
登下校中によく見る港が、全然違う場所に見えた。
「すっごく…すっごく良かったね!」
興奮しているカンナが可愛かった。花火よりもカンナばかりを見ていた様な気がする。
花火よりも、打ち上がる花火に照らされたり、花火が消えてカンナの顔に影を作ったり。そればかりが目に焼き付いている。
そんなことはカンナに言えるわけも無いから、「うん。すごく、良かった。」って答えるのが精一杯だった。
そんな喧騒の中、シュっと、一筋の光が走り、消えたかと思うと、パッと空に花が咲いた。
騒がしかった港がシン、と静まり返って、そしてワッと歓声が上がった。
その一発の花火を合図にドンッ…ドンッ…っと次々に花火が打ち上がっていく。星の形、ニコニコマーク、いくつもの色が混ざった大輪や、枝垂れ桜の様な花火。数えきれないくらいの花火がいくつも上がり、眩しいくらいに海に反射した。
打ち上がる花火に合わせて、BGMが鳴り響く。
花火が打ち上がるたびに、大きい歓声が辺りを包み込んだ。
隣のカンナも空を見上げて、目をキラキラさせている。
「きれい…。」
呟いたカンナを見ながら「うん。綺麗だね。」と呟いた。
二千発の花火はあっという間に終わってしまった。花火の打ち上げが終わっても、みんなが余韻に浸っていて、そこから動こうとしない。
登下校中によく見る港が、全然違う場所に見えた。
「すっごく…すっごく良かったね!」
興奮しているカンナが可愛かった。花火よりもカンナばかりを見ていた様な気がする。
花火よりも、打ち上がる花火に照らされたり、花火が消えてカンナの顔に影を作ったり。そればかりが目に焼き付いている。
そんなことはカンナに言えるわけも無いから、「うん。すごく、良かった。」って答えるのが精一杯だった。



