しかし、エレベーターに乗ってあかりの部屋にたどり着き、玄関の扉を借りた合鍵で開けた時、妙な違和感があった。 ──そうだ、いつもは帰って来るなり、おかえりと犬のように駆け寄って来るあかりの姿がない。 「あかり?」 リビングに進むと、テーブルにチャーハンとスープが。そしてその横にメモがあり『体調が悪いから先に寝てるね! お風呂も沸いてます。いつもお疲れ様!』と書かれている。 そうか、体調が悪いのか。熱があるとか? 今朝は元気そうだったのに。