ゴツン。 何かがぶつかる音で、沈んだ意識が浮上する。1時間ほど眠ってしまったらしい。 あかりはむくりと起き上がり、音の正体を探る為、自室から出る。帰りに買ってきたままテーブルに置きっぱなしにした荷物が床に落ちたのか。あかりは首を傾げる。 しかし、リビングには何も落ちていなかった。再びあかりは首を傾げる。 ────ズルズルズル…… 「ひっ!」 しかし、再び音がしてあかりは飛び上がるほど驚く。その音は、玄関の扉の向こうからしていた。 誰かが、玄関の扉の向こうにいる。