「ご飯急いで作るから、総一郎くんは自分の部屋から着替え持ってきてお風呂入ってね」
「わかった」
「これからは安心してね」
「え」




「あかりお姉さんが総一郎くんをいっぱいお世話するからね」



 ツン、とかなり身長差のある総一郎の鼻をあかりが指先でつついて、イタズラに微笑む。 


 
「あかり、おねえさん」




 その時、総一郎の中で何かが大爆発を起こし、ムズムズどころか心臓がズンドコズンドコ鳴り響いた。総一郎は放心する。あかりはそんな総一郎を見てのんきににこにこしている。


 総一郎の心の中で、初めてうさぎを見たあの時を思い出した。小さくて白くて丸くてもふもふで癒される。そして────。