「可愛いよ。すごい可愛い。すき、あかりだいすき」
「……総一郎くん、分かったから」
「これからもずっと、あかりの誕生日にあかりに似合うものプレゼントするから」
「…………ほ、ほんとに?」
「だからこれからも、特別いっぱい喜んで」



 ────これからもずっと。


 あかりもこれからもずっと、誕生日を総一郎と過ごしたいと思ったばかりだった。
 だから、まさか約束してもらえるなんて思ってもみなかった。


 欲張りだと思ったのに、それさえもほしい言葉で叶えようとしてくれる。
 あかりは総一郎の背中に自分の腕を回し、少しだけ上擦った声で小さく呟く。



「欲張ってもいいの? 何貰ってもすごく喜んじゃうけど」
「あかりが喜んでるの嬉しいし、俺のが欲張りだから平気」
「……そっか」



 あかりは小さく笑い、少しだけ泣きそうになる。
 本当に本当に、幸せな誕生日だったと何度も今日のことを思い出す。宝物の一日だ。