「本当に?」
「嬉しい。ほんっっとうに嬉しい」
「よかった……」
「けど、こんなに可愛いエプロン私似合うかな? 汚すの勿体無くて使えないよ、飾っておきたい。ああ、どうしよう。本当に嬉しい」
「……鍋より?」
喜びを噛み締めるように喋り続けるあかりに、総一郎は無意識に可愛げのないことを言ってしまった。
キュッと唇を結ぶ総一郎を見て、あかりはふふっと笑う。
「家族からの物も勿論嬉しいよ。プレゼントは比べる物ではないと思う。だけど」
「だけど?」
「……総一郎くんがくれる物は、特別嬉しく感じる、かな」
言っているうちに恥ずかしくなったのか、言葉尻が小さくなり照れ照れし出す可愛いあかりを見て、総一郎は数時間前の自分を恥じた。
これまで過ごしてきて、あかりが貰ったプレゼントに対しケチをつける人間でないことくらい分かっていたはずだ。
なのに、他人と比べて勝手に怖がって馬鹿みたいだと心が軽くなる。
総一郎はもう一歩あかりとの距離を詰めると、背中に隠していたリボンのヘアクリップを差し出した。
あかりは動きを止める。



