「え、あ、うわぁっ……そ、総一郎くんっ、これっ、これ見っ……痛いっ!」
「あかり?」
帰りがけに商店街で手巻き寿司の材料とケーキを買い、家に着くと先ず二人は交代で風呂に入った。
総一郎はあかりの後に風呂に入り髪を乾かしていると、脱衣所の外からあかりの慌てた声が聞こえ、総一郎は髪が半乾きなのも気にせずドアを開ける。
どこかで脛をぶつけたのか、あかりは廊下に屈んで片脚を痛そうにさすっていた。
総一郎も同じように屈むと、その腕の中にはしっかりと鍋が抱き抱えられていた。
そう、鍋だ。
総一郎は、あかりを暑い中運動させてしまったから頭がおかしくなってしまったのかと不安になり困惑する。



