「オイ、総一郎。あかりさん多分暑いんだよ。中入るぞ」
ナンパをうまく切り上げてきた隼也が総一郎の肩を叩くと、総一郎はスンとした無表情で振り返り、目だけで邪魔するなと隼也に抗議する。
しかしそれで引き下がる隼也ではない。
そしてあかりもあははっと声を上げてわざとらしく笑った。
「そう! そうなの! 暑いなぁ〜、早く涼しいところに行きたいな〜!」
「よし、行こう」
あかりの鶴の一声で総一郎は歩き出す。
隼也は二人のクソほど甘い雰囲気に、ほほうと口角を上げた。
もしかして、思った以上に進展してるのかもしれない。
まさかあそこまでお姉さん属性のあかりがたじたじになるなんて予想外だ。
早いところ邪魔者は退散せねばと帰る口実を考える。
「(総一郎、頑張れよ)」
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