過去を何度も思い、苦しみ、耐える。 自分の生まれた日が、一年の中で一番悲しい日。 だけど、総一郎が傍に居てくれるなら、あかりはこんな弱くて情け無い自分を受け入れようと、初めて思えた。 「わ、わたし」 「うん」 「わたしね────」 吐き出す過去、さよならあの頃の私。 あかりの心の奥、ずっと傍に居たあの頃の幼い自分が微笑み、やがて消えていった。 代わりに残された幸福の光に、あかりの凍った部分が溶かされていく。 ***