そして、あかりを背後から抱いたまま耳に唇を寄せた。
 そして、たっぷりとした甘さを含んだ低音をそこに注ぐ。



「あかり、すき」
「ひっ! ……もう! 今日の総一郎くん意地悪!」



 ぴゃっと肩を跳ねさせたあかりは、総一郎を押し飛ばし風呂場に逃げ込んでいった。


 総一郎はその姿を見て肩を揺らして笑う。



「……恋、たのしー」



 初恋を知ったばかりの総一郎は、それを抑える術を知らない。
 隼也は総一郎の中のやばいものを起こしてしまった。



***