あかりは世話焼きの欲望を剥き出しにしてくる。
自慢のこだわりとろとろ入浴剤を入れるから、うちのお風呂で気持ち良くなって欲しかったという思いだ。
本来の目的を完全にお世話欲に乗っ取られているあかりの顔を、不機嫌な総一郎が大きな身体を折り覗き込む。
「あかり、俺はまだ」
「あ、そうだよねっ。お風呂入っちゃって! 夏でも肩まで浸かるんだよ!」
「うん」
よしよしと頭を撫でられた総一郎は清谷に視線を向け、ハッと鼻で笑う。
清谷はそれだけでブチギレ案件だったが、あかりの前でこれ以上かっこ悪い姿は晒したくないと自分を抑え、脱衣所に向かう総一郎を見送った。
あかりはニコニコ二人をリビングへと案内する。
「それじゃあご飯並べちゃうから、二人はソファーにでも座って待っててね」
「手伝いますよっ」
「俺も手伝います」
「え、お客さんなのに悪いよ! 私がおせ……おもてなしするから気にしないで!」
「おせ……?」
あかりが身体の前で手をぶんぶん振っているが、二人とも座る気配はない。
それどころか、隼也に至ってはキッチンに勝手に入り、大皿に盛られていた料理を運び始める。
「あかりさん、これこっちでいいっすか?」
「えっ、あ、ありがとう」
「あかりさん、お箸並べます」
「す、すみません……」
テキパキ動く二人にあかりのお世話欲は少しだけ萎み、感動が勝る。
この子達めちゃくちゃいい子……!!



