あかりの一喝に三人はピタリと止まる。


 あかりは保冷バックを総一郎に押し付けると、腰に手を当て三人をジロリと睨み付けた。


 完全なるあかりお姉さんのお説教モードである。



「ねぇ、人の話聞いて。私は総一郎くんにお弁当を届けに来たの」
「と、届けに来たってなんで」
「一緒に住んでお世話してるからです」
「え゛」



 清谷の質問にピシャリとあかりは言い放つ。
 清谷はショックのあまり固まった。
 しかしあかりはオコモードなので、そんなことを気にせず話を続ける。



「三人で好き勝手言って喧嘩してるけど、正直言って周りにも、私にも迷惑です」
「あ、あかり」
「うるさい」



 そろりと手を伸ばしてきた総一郎を振り払い、あかりはビシッと三人を指さす。



「三人、今日の晩御飯はうちで食べなさい。拒否権なし。何か言いたいことが沢山ありそうだからそこで聞くから。それじゃあ私は帰ります」



 早口で言いたいことを全て言い切ったあかりは、身を翻し体育館から出て行った。
 総一郎、隼也、清谷はしばらく固まった後、三人顔を見合わせ口を開いた。



『…………は?』



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