総一郎は立ち上がり、あかりの手を引いてソファに移動させる。そして自分が座り、その上にあかりを跨がせるように向き合って座らせ、腰をがっちり固定した。その間わずか三秒。
「なにこれ!! ちょっ、総一郎くん!」
「あかり、キスするんだからこれは普通」
「だ、だって唇じゃないんだよ? おかしいよこんなのっ」
あかりは小さな両手で可哀想なくらい赤くなった顔を覆い、イヤイヤしている。しかしそれを見て、総一郎はどんどん新たな感情が自分の中に育っていることに気付く。
可愛い、可愛い、あかり可愛い。意地悪したい。可愛い。
可愛いがゲシュタルト崩壊して堪らなくなり、総一郎はあかりの両手を掴むと顔から剥がし、つるんとしたほっぺにあむりと甘噛みした。
そう、甘噛みだ。
「ヒェッ……?」
あかりは突然の甘噛みに、目をまん丸にして放心する。



