「脳腫瘍。」

私はポツリと呟いた。

その一言だけで、医者を父に持つ

あなたの瞳は大きく開かれた。

「何で、そんなに悪化してるの...!?何で今、僕に伝えるの!?早く言ってくれれば...」

治るのに?

ううん、違う。

「治らないよ。」

あなたの声を遮るように、私は声を紡いだ。