桜色の歌と君。

家に着いて部屋の中に入ると、すぐに携帯を開いた。
すぐに既読を付けない方がいいのだろうか。
そう迷いもしたけれど、約束の決め事は早いうちにしたほうがいい気がして、宮野くんとのトーク画面を開いた。

『何時でもいいよ。』そう打って首を捻る。
これでは宮野くんに丸投げすることになる。

約束としては「一緒にCDショップに行って音楽を聴く」ということしか決めていなかった。
どこの駅で、どこのお店に行くのか。
他に何かするのか。
何も考えていないし話していない。

「うーん。」
思わず迷いが声に出る。

まずは場所を決めたほうがいい気がする。
そう思って、文字を打ち直した。

『どこのお店に行く?』
『場所と、何をするかによると思う。』

そう二つに分けて送ると、一瞬にして既読がついた。
驚きとうれしさで心臓の音が大きく、脈打ちが速くなったのを感じるよりも速く返事が届く。