桜色の歌と君。

夏休みに入った。

夏休みの宿題を進めたり、本を読んだりしながらも千草ちゃんと遊ぶ日が多かった。

宮野くんとは特に連絡も取り合わず、約束の日は本当に来るのだろうかと不安を覚えるほどに何もなかった。
でも、宮野くんへの想いは日に日に募るばかりだった。

道端で綺麗な花を見つけた時。
桃色と藍色が溶け合ったような、夕方の空の色が綺麗だった時。
街で流れる音楽に心奪われた時。

何度も、宮野くんにラインがしたくなった。
でも、送れなかった。
宮野くんを想うたび、綾乃さんの存在がちらついて、
綾乃さんを見ていた宮野くんの表情が、胸を焼くように思い出された。

胸が痛むたび、切なさが募るたび、宮野くんに対する愛しさを覚えた。

宮野くんに会いたい。
そう毎日思った。