桜色の歌と君。

「恋って、苦しいんだね。」

私の涙交じりの声に、宮野くんは優しく微笑んだ。

哀し気な彼の目から、一粒雫が零れ落ちる。

「思い出すだけで辛いかもしれないけど、好きだった気持ちは、大切にしてほしい。好きになるって、すごく素敵な事だと思うから。」

言いながら感情が溢れて、涙が私の頬を濡らした。

「うん。ありがとう。」

宮野くんの顔がふわっと和らいで、優しく温かな光が宿った。

いつの間にか雨が止んでいた。