きらめく星と沈黙の月~番外編~

碧の涙はあの日以来見ていない。


ホントは泣きたいくらいツラいことも苦しいこともあったはずなのに。


高2の春、出場辞退が決まったとき、碧はどう思っていたんだろう。


涙を流させてしまったんだろうか。


「…高校生の頃の私たちってさ…すごい不器用だったよね」


相手に遠慮して、本当のことを話せなくて。


結果、今でも話題にのぼる“不祥事”につながった。


「そうだな。まぁでも、あぁいう経験が今に活きてるから、無駄ではなかった」


「そっか。大人になったね、碧」


「桜子もな」


あの時はお互い子供で、何が正しい選択なのか分かっていなかった。


「ただ碧を守りたい一心だったんだよ。なのにあんなふうになっちゃってさ。おかしいよね、私たち」


「あの頃、俺はずっと桜子に守ってもらってたんだよな。当時は気づいてなかったけど」