きらめく星と沈黙の月~番外編~

脳内にスーツ姿で満員電車に乗る碧が浮かぶ。


碧にそんなフツーの人生は似合わない。


やっぱり野球選手になるべくしてなったんだ。


「まーでも予選は緊張したなー。懐かしい」


「あ、緊張してたの?」


そんなに緊張してる感じには見えなかった気がする。


どっちかというと、緊張してる栗ちゃんや他の部員を励ます側だったような…。


「準決勝も決勝も、9回2アウトの状態で俺に回ってきたから。しかも、決勝ではあっさり2ストライクまで追い込まれたから余計に」


「そんな中でよく打ったよねー」


並大抵の精神力じゃない。


碧がプレッシャーに弱いと思ったことはないけど、あんな重圧となれば話は別だ。


「“大口叩いて実行する癖をつけろ”って親父が昔から言ってたおかげかもな」