約束の土曜日。


プロ野球の観戦に来るのは小学生以来だ。


場所はレフトスタンド。


碧は4回からの登板で、今のところ無失点で抑えている。


「星矢はマジで大スターになりそうだよなぁ」


「な!投げるも打つも走るも卒なくこなすからな」


隣のおじさんたちがそう話しているのがかろうじて聞こえる。


応援歌や声援が大きいから、プロ野球観戦に来たんだなという実感が沸く。


球場の雰囲気に圧されて、ドキドキしていた私も自然と声を出して応援し始めていた。


0-2で負けているまま、6回に突入。


4番、6番、7番が出塁した状態で碧の打席が回ってきた。


盛り上がりが大きくなるのを肌に感じ、碧への期待の大きさを知る。