「うるさいなぁ…。ちゃんと友だちもいるし、サークルもバイトも頑張ってるんだからっ」


『ふーん。何のサークル?』


あ…もしかして…。


私がさっき“私に興味もて”って言ったから、いろいろ聞いてくれてるのかな。


やっぱり碧は優しい。


今も昔も、ずーっと優しい。


「ふふっ。何だと思う?」


『えー…』


もう夜も遅いし、早く寝たいはずなのに会話に付き合ってくれるのが嬉しい。


たまにはいいよね…?




電話の向こうから聞こえる優しくて温かい声は、私の恋心を再燃させる。


いつまで経ってもドキドキして、話せるだけで幸せを感じんだ。


そして、改めて思わされる。


碧のことが大好きなんだ、と。