同じように井花がそれを見ている。
「明日暑いのか」
「明日予定あるの?」
「伊丹とお茶の予定」
「……どこの伊丹さん?」
「俺の横にいる伊丹サン」
井花の反対側を覗くが、あたしにはその姿は見えなかった。
「あたし霊感ないの、言わなかったっけ?」
「俺も霊感ねーんだわ。言ってなかったと思うけど。で、何時からお茶する?」
「こっち向いて言わないでよ」
「お前に言ってんだろ」
あたしだった。
注文したものが来た。真ん中にある箸立てから箸を取る。
「初耳なんだけど。そんな予定いつ入ったの」
麺を掬うと汁が眼鏡に飛んだ。



