トーマ様はそう言って、わたくしを抱きしめた。 カチンと固まる身体。 だけどこの気持ち――、わたくしも返してもいいのですよね? ぎごちなさを残したまま、わたくしは自分の両腕をトーマ様の背中に回した。 断罪されるはずだった人生――、なぜかわたくしは初恋の婚約者に溺愛される事になりました。 ――Fin