ずっと想い続けてきた最愛の人と、怒涛の展開で結婚してから、早くも13年の時が流れた。

今でも、ミーナを想う気持ちは全く変わらない。

それどころか、昔より愛しているぐらいだ。

ただ、二人の間で決めた教育方針として、

「息子の前ではいちゃつかないこと」

互いを想い、尊敬し合っているところは見せた方がいいが、無闇にいちゃつくのは、あまりよろしくないと判断した。

一人息子の綾人も、悩み多き中学生に。

「ねぇ、綾人の様子がおかしいの、気付いてた?」

ミーナが言うので、

「うん、気付いてたよ」

正直に言う。

「何か悩んでるの?って聞いても、悩んでないよ、って誤魔化すのよ…」

ミーナが嘆くので、

「わかったわかった、さりげなく聞いてみるから」