特別学級へ戻ってきた私は大田先生からA組での様子を聞かれていた。


ついさっき起きた出来事を思い出して胸の奥がまたチクリと刺されたように痛む。


だけど左右に首をふり「なにもありませんでした」と、説明していた。


無駄な心配をかけたくないという気持ちもあるけれど、昨日出会ったばかりの先生に相談するほどの勇気がなかった。


「そうか、よかった。でも無理そうなら遠慮せすに言うんだぞ?」


大田先生の言葉に私はただ頷いたのだった。