それから他の生徒たちもなにも気にする様子も見せずに自分たちの障害を説明しはじめた。


そこに隠す様子は少しも見られなくて、私はただただ唖然としてみんなの告白を聞くことしかできない。


「で、お前はなんかあんの?」


金髪の男子生徒に質問されて、私は一瞬先生へ視線を向けた。


先生が頷くのが見える。


「私は、あの……」


一瞬、中学時代のことを思い出した。


病気を告白した途端に腫れ物を触るような扱いを受けたこと。


クラスメートたちに気を使わせて過ごしていた日々。


「大丈夫。ここではみんな同じだから」


先生の声に心が震えた。


みんな、同じ。


私だけが特別なわけじゃない。


みんなが特別だから、みんなが同じになれる。


ここはそういう場所なんだ。


気がつけば私は自分の病気について説明していた。


それだけでなく、今のクラスでは病気のことを打ち明けられずにいて、なかなか馴染めないでいることまでも。