ダメだ。
全然ダメだ。
ここは中学校とは全然違う世界だ。
入学から一ヶ月たったとき、「おはよう」と声をかけても返事をしてくれる子はいなくなっていた。
だから私も教室へ入ると誰にも挨拶せずに真っ直ぐ自分の席に座る。
1日はとても長かった。
先生の話を聞いて、教科書を読んで。
休み時間には次の授業の予習や復習をして過ごす。
学生らしいことはなにひとつできていなかった。
「矢沢さんってさぁ、全然人のこと覚えないよねー?」
ある日の昼休憩中、同じクラスの女子生徒が声をかけてきた。
一瞬誰だかわからなかったけれど、大きな声ですぐに誰だか理解できた。
坂下文美(サカシタ アヤミ)さんだ。
彼女はクラスの中で一番目立つ存在で、声も態度もとても大きい。
顔の認識はできなくても金髪のゆる巻姿ですぐにわかる。
坂下さんの隣には上地真奈美(カミチ マナミ)さんもいた。
2人はいつも一緒にいて、上地さんのほうは赤い髪色をしている。
2人共、いつも先生に注意されている生徒だ。
全然ダメだ。
ここは中学校とは全然違う世界だ。
入学から一ヶ月たったとき、「おはよう」と声をかけても返事をしてくれる子はいなくなっていた。
だから私も教室へ入ると誰にも挨拶せずに真っ直ぐ自分の席に座る。
1日はとても長かった。
先生の話を聞いて、教科書を読んで。
休み時間には次の授業の予習や復習をして過ごす。
学生らしいことはなにひとつできていなかった。
「矢沢さんってさぁ、全然人のこと覚えないよねー?」
ある日の昼休憩中、同じクラスの女子生徒が声をかけてきた。
一瞬誰だかわからなかったけれど、大きな声ですぐに誰だか理解できた。
坂下文美(サカシタ アヤミ)さんだ。
彼女はクラスの中で一番目立つ存在で、声も態度もとても大きい。
顔の認識はできなくても金髪のゆる巻姿ですぐにわかる。
坂下さんの隣には上地真奈美(カミチ マナミ)さんもいた。
2人はいつも一緒にいて、上地さんのほうは赤い髪色をしている。
2人共、いつも先生に注意されている生徒だ。



