彼の顔が見えなくても、この愛は変わらない

かといっていつまでもトイレに逃げているわけにはいかないし。


そう思ったとき浮かんできたのは特別学級の生徒たちの顔だった。


最近ずっと向こうの教室には行っていないし、花壇でも会わないし、みんなどうしているだろうかと気になった。


A組に戻ることはできなくても、特別学級になら戻ることができる。


そう思うと私の心は少しだけ救われた気分になり、ようやくトイレを出たのだった。