「その水族館気になってました!」
「本当?男1人だと行きにくいし美月さん今度一緒に行かない?」
「はい、是非」
会話の流れでまた次に会う予定が立ってしまった。
夕飯もご馳走してもらったし、最初の印象以外は悪くなかったな。
ドキドキとかそういうのはなかったけど、こういう出会いで最初からそんな風にはならないよね。
今の所気になったのは容姿だけだし、容姿まで細かい事気にしてたら駄目だよね。
もう少し会ってみてもいいかも?
一回目のデートはそんな感じで終わった。
次の日。
「美月、昨日の人はどうだった?」
「んー…若干印象違ったけど一応次も会う約束したよ」
「いいじゃん、なかなか次に繋がる人っていないもんね」
「ね…婚活ってこんな苦行だと思わなかった…早く結婚したいー」
「はっ…美月」
そう言われてすぐに背筋を伸ばした。
今は受付業務が一番暇な時間帯だった。
ガラス張りの会社の入口から前の道路に黒い高級車が停車したのが見えた。
重役だよね…?
あの車は初めて見る。
秘書に付き添われて入口から入ってきたのはうちの代表取締役槙野(まきの)社長だ。
槙野社長は海外にいる事が多く、写真でしか見た事がなかった。
多少加工されてると思ったけどリアルの槙野社長は…めちゃくちゃイケメン…こんなイケメン普通にいるんだ。
整った顔に、体格が良くて男らしい人だ。
社長が入ってくると受付の私達は急いで立ち上がって頭を下げた。
「あーそんな堅くならなくて良いよ、座ってて」
社長は目が合うとニッと微笑んだ…
その瞬間ドクンッと心臓が跳ね上がるのが分かった。
私ミーハーだよなぁ…純粋にイケメンにドキドキしちゃった…。
エレベーターホールの方に足早に向かって行った。
「やば…社長めちゃくちゃイケメンだったね」
「本当…あんな人とどうすれば結婚出来るんだろう?」
「うーん…何処かの社長令嬢とか芸能人とかアナウンサーとか?」
「ですよね…一般人は無理だよね」
「おもしれぇ女とか言われて見初められたい」
「絶対ないね」
二人して溜息をついてしまった。



