「まぁ、こればっかりは外野が色々言えないからね」

と平野くんのフォローが今は有難い。


「夏目さん!衣装合わせするからちょっといいかな?」

衣装作りの子たちから声をかけられ、教室を出ると空き教室へと入った。


「えーっと、夏目さんは〜…サンタコスだったよね?」

「あ、うん」

くじ引きで当てたのはサンタのコスプレ。


秋にサンタ?なんて思っていたけど、どうやら文化祭やコスプレに時期など関係ないらしい。


「この前の採寸通りに作ってみたけどどうかな〜?夏目さん小柄だから衣装大きくないといいんだけど」

なんてことを言われながら見せてくれたサンタの衣装は想像以上の仕上がり。


「すごい…!これほんとに手作り?」

そう言ってしまうほど見入ってしまう。


「こう見えてわたしたち器用なの。趣味で衣装作りしたりしてるから楽しませてもらってるよ」

「そうなんだ。すごいね」