8月25日(後編)

「なんで謝るの?」

「余計なことしたと思ってるから」

「え?それってどういう…」


まだ話している途中なのに、なぜか立ち上がる平野くん。

もしかして帰るつもりじゃ…?

「じゃ、俺はこれで帰るよ。後は夏目さんたちの問題だから、頑張れ」


そう言うとお金だけ置いて、本当に帰ってしまった。


…え?何これ。

まだ話し終わってないのに、これは酷すぎる。


それに余計なことって何?

この指輪を渡してきたことを言ってたのかな?


とテーブル上に置かれたままの指輪を見つめる。


慧くんはどんな思いでこの指輪をわたしに?

てか何で指輪…?

「紗良ちゃん?…」


上から聞こえた声に思わず呼吸をすることを忘れる。

ゆっくり顔をあげるとそこには…

「け、慧くんっ!?」