8月25日(後編)

化粧品会社なら美人な人ばかりなはず。

ケビンが気になっているという彼女を見てみたいものだ。

きっと、すごく綺麗なんだろうな〜。


「あ、そういえば、また化粧品貰ったから後で渡すね」

「ほんと?嬉しいっ」

これだからケビンから離れられない。


って言ったら怒られるよね。

ケビンはこうしてたまに試供品の化粧品サンプルを持って帰ってきては、わたしにくれるのだ。


月1のペースで持って帰ってきてくれるから、ちょっとした楽しみの一つだったりする。


少しすると隣から小さな寝息が聞こえ、わたしもそっと目を閉じた。

カーテンの隙間から差し込む太陽の光で目を覚ますとケビンの姿はすでになく、テーブル上にメモ用紙と朝ご飯、それから昨日言っていた化粧品サンプルの袋が置かれていた。


【仕事行ってきます。朝ご飯作っておいたので食べてください。】

メモ用紙にはそう書かれていた。


朝からケビンの優しさに胸が熱くなる。

「いただきます」

と手を合わせ、朝ご飯を食べながら昨日のやり取りを思い出していた。