8月25日(後編)

専門学校でケビンの姿を見かけることはあっても、お互い話しかけることもなく卒業を迎え、その状態で会った時はお互い驚きだった。


話しを聞いていくと、わたしが引っ越してきた1週間前にケビンも引っ越してきたらしい。

わたしは2階、ケビンは3階…

それもケビンの部屋はわたしの真上。


人生でこれほど驚いたこともない。

そんなこんなでケビンと日に日に話すようになり、今ではお互いの部屋の合鍵を持っているほどの仲に。


「はぁ〜明日仕事はつらいな〜」

とため息をつくケビン。

「休日出勤だっけ?」

「そう。月1の休日出勤」


明日は日曜日…

休日出勤お疲れ様です。


と心の中で呟く。

3年前、無事に内定をもらい、今ではわたしも社会人の一員。

会社の場所的に実家から通える距離ではあったけど、そうなると通勤は電車。


どうしても満員電車が嫌で、そんなこんなで会社近くのアパートに一人暮らしをすることにした。