【久しぶり。紗良です。元気ですか?】

…堅苦しい、よね。


ん〜難しいな〜。

【ヤッホ!久しぶり!元気にしてる?】

これはさすがに軽すぎ?


「あ〜ダメだ…やめとこう」

とスマホを閉じる。

きっと、この気持ちも明日には消えているはず。

だから、もしラインを送ったら、明日の朝後悔することになるだろう。


うん、やっぱり連絡はしない。


そう言い聞かせて目を閉じた。

次の日、案の定気持ちは消えていて、ラインを送らなかった自分を褒めたくらい。

その時の感情任せにしなくてほんとによかった。


それに、慧くんだって向こうで彼女ができているかもしれない。

あの慧くんだもん…

彼女くらいいるよね。


そう思うと同時に、スーっと何かが引いていくのを感じた。