「案外、向こうも紗良のことまだ好きだったりするんじゃない?だって、かなり思われてたみたいじゃん?紗良」

「……」

「まぁ〜どうでもいいんだけどさ?あ、でも日本に帰ってきた時は紹介してよ!もちろん友達として」


小夏はそう言うと講義室を出て行った。


なんて自由な人なんだ。

そんなことを思いながらもう一度スマホに視線を落とす。


そこには慧くんとのツーショットが。

この写メは久しぶりに見た。

懐かしいな〜。


わたしの隣で満面の笑みを浮かべる慧くん。


はぁ…

やっぱり今でもどうしようもないくらい好き。

会いたい…会いたいよ、慧くん…。


その気持ちを胸に秘めて家路についた。


その日の夜、寝る前のベッドの中でラインを開いていた。

相手はもちろん慧くんだ。

連絡してみようかな?…


という気持ちが強くなる。