8月25日(後編)

「え…あなた……」

「ど、どうも」

と目が合うと照れたように頭を下げた。


彼だ。

ハーフの彼が、初めて話しをかけてきたから驚きが隠せない。

「少しだけ、話せますか?」

彼はそう言うと、後ろの席に座り込んだ。


その感じから、どうやらここで話すようだ。

小夏…は爆睡だし、いっか。

と再び彼に視線を向ける。


「あ、僕、案納と言います」

「アンノウ…」

って…日本…?だよね。


わたしの疑問が通じてしまったのか「母親が日本人なので」と付け加えられた。

ってことは、お母さんの苗字を使っている、ってことなのかな?


その辺詳しくないからわかんないや。

と再び彼の言葉に耳を傾ける。


「僕、あなたを知ってます」

そう言った彼の瞳は、薄っすらブルーがかっていて、思わず見惚れてしまう。