8月25日(後編)

「おう、またな!」

わたしの隣で手を挙げた平野くんから、和子に視線を向ける。

「和子、またね。連絡する」

「うんっ。学校頑張ってね!」

「それは和子もだよ」


と微笑むと、和子も笑ってくれた。


最後は笑顔で別れることができてよかった。

「行こ、夏目さん」

そう言った平野くんとこうして並んで歩くのも、今日で最後。


慧くんと別れて、隣に並んで歩いてくれたのはほとんど平野くんだった。


もちろん友達として。

まさか男友達というものができるとはな〜…

人生何が起きるかわかんないもんだね。


今では何でも打ち明けられる存在。


「あ、夏目さんも第二ボタンいる?」

「え?平野くんの第二ボタン?」

とブレザーのボタンに視線を向けてみる。


悲しいことに全ボタンついたままだ。

朝陽はチラホラ消えていた気がするけど…

綺麗なままの平野くんはちょっと可哀想…かも。