8月25日(後編)

「わたしのせいで後悔してほしくないから…。それにほら、もうわたしは慧くんがいなくてもやっていけるし」

と無理に作る笑顔がひきつっていないことを願う。

「……っ…ごめん、紗良ちゃん」


と勢いよく抱きしめられる。

震えてる…慧くん、泣いてる…?

「慧、くん…」

「……っ」


きっと、慧くんの中にわたしがいるから迷って、こうして涙を流しているんだよね…。


ごめんね、慧くん……

「慧くん、一つお願いがある」

最後にわたしのわがままを聞いてほしい。


「何?」

「……別れてほしい…」

慧くんの夢は応援したい。


これは本当にそう思っている。


だけど…

応援するのに今の距離では難しい。

隣で応援できるほど、わたしはできた人間ではない。