8月25日(後編)

沢田先輩は腕時計に視線を落としながらそう尋ねてきた。


もう帰るだけだし、時間は山のようにある。

「はい」

と返事をすると「どっか入って話さない?」と沢田先輩。


「あ、彼に怒られるかな?」

「…いえ、大丈夫です。わたしも話したいことありますし、相談にも乗ってほしかったので」

「じゃ、その辺のカフェでも入ろっか」


そんなこんなで入ったお店は、沢田先輩の元カノさんに水をかけられた、あの時のお店。


「紗良ちゃん元気ないよね?どうしたの?」

注文を終えると、早速話しを聞いてくれるらしい。

そこでわたしはここ最近のことを全て打ち明けた。

その際、沢田先輩は黙って話しを聞いてくれていて、真っ直ぐ目を見ながら頷いてくれていた。


自分が進みたいと思っている進路が本当に合っているのか…

その専門学校に今の成績では難しいと言われたこと…


そして、慧くんのこと…。


全てを話し終える頃には外は真っ暗になっていて、少しのはずが1時間以上は経っていて驚く。