8月25日(後編)

平野くんには頑張ってもらいたいし、奈々ちゃんという子がどんな子なのかもちゃんと知ってみたい。


「でも、いい感じになったらこっそり2人だけにしようと思ってるから。紗良ちゃんとの時間はそれからになるけど、ごめんね?」

「ううん。大丈夫」


わたしとの時間も考えてくれてる…

その優しさが嬉しい。


「あ、雪…」

と言われ、窓の外を見るとチラチラと雪が見えた。

「間に合わなかったね。寒そう」

慧くんは身震いさせると小さくため息をついていた。


うん、大丈夫だ。

いつも通りの慧くんだもん。


さっきの違和感はきっと勘違い。

だから、未だに感じるこの胸騒ぎも勘違いしているだけ。



それから少し話しをして喫茶店を出た。

家に着く頃には薄っすらと雪が積もっていた。