8月25日(後編)

「まぁ、俺も小学生の頃の話しだからね」


…ふふっ、さすがにそうだよね。

小学生の頃の慧くんか〜…

可愛かっただろうな〜。

一度でいいから見てみたかった。


「紗良ちゃん、」

不意に呼ばれた名前に顔をあげると、どこか真剣な慧くんの瞳と重なった。

その瞬間、一気に鼓動が早くなる。


「来年はいっぱい思い出作ろう?」

「……思い出…?」

「うん」


なんだ、そんなこと…?

って思うのは失礼かな?


だけど、慧くんの眼差しや雰囲気から、もっと大事なことを言われる気がしたんだ。


だから、思い出作りと言われて安堵する。

でも、どうしていきなりそんなことを?


「急にどうしたの?」

聞かずにはいられない。