8月25日(後編)

「じゃ、ちょっとあったかい飲み物でも飲みに行こ」

と言うと手を繋がれた。


繋いだ手はやっぱり冷たくて、長い時間待ってくれていたと知る。

少し歩いたところにある喫茶店へと足を踏み入れると、慧くんはホットコーヒー、わたしはホットミルクを注文した。


「雪降りそうだね」


慧くんは窓の外を眺めながら目を細める。

「慧くんは雪好き?」

「んーどうだろう?小さい時は好きだったけど、今はそうでもないかも。どうして?嫌いなの?」

と向けられた視線からそらすと、窓の外を見つめる。


「小学生の頃、積もるほどの大雪が降ったことがあって、あまりにも嬉しすぎてはしゃいでたら派手に転けて…男子に大笑いされた上に左手首にヒビ入って、それ以来雪は嫌いかな」


あの時の記憶は、今でも鮮明に覚えているから驚きだ。

何より、思い出すと左手首が少し痛むのも不思議。


「それは災難だったね。俺も雪には何度も転ばされてるけどね」

「慧くんが?」


そんなの想像つかないけど…?