8月25日(後編)

「え、また急にどうして?」

「あーえっと…受験生になるので、そっちに集中したくて」


辞める理由はこう言おうと決めていた。

きっと、こう言えば止められることもないと思ったから。


って、そもそも止められるかさえもわからなかったけど。


「そっか〜夏目ちゃんも、もう受験生になるんだね〜!早いね〜」

「まだ進路とか何も決めてないんですけどね」

「慌てて決めることもないよ。みんな何かしら見つけて進んでいくもんだからね」

「わたしも…進めますかね?」


まだ何一つとして決まっていない未来…


こんなわたしでも進めるのか不安になる。

「大丈夫だよ。夏目ちゃんの仕事ぶりからそれは保証する」


店長はそう言うと優しく微笑んでくれた。

不思議とその笑顔を見ると、安心できる気がした。


「じゃ、あと3ヶ月はよろしくね」