8月25日(後編)

「まぁ、うん…取り方は教えてもらったけど、2200円もかかったよ」

「ふ〜ん。ぶさかわ、だね」


慧くんはそう言うと、ぬいぐるみの顔を伸ばしたり潰したりして遊ぶ。


「これ、貰ってもいい?」

「え?」

「なんかわかんないけど、一目見た時から気に入ってた。この顔見たらどんなことあっても元気出そう」

とブサイクな顔をわたしに向けて笑う。


まぁ、確かにぶさかわなところにそういうパワーを貰えそうだね。

慧くんには今日のお詫びもあるし…

「どうぞ」

とぬいぐるみを譲った。


こんなのがお詫びになるとは思わないけど、慧くんが欲しいなら全然譲ってもいい。

それにわたしにはテディベアがある。


あのテディベアのような存在に、このぬいぐるみもなってくれるといいな。


そんなことを思いながら慧くんに視線を向けた。