8月25日(後編)

今はお洒落の一つとして、指輪をつけてる子をよく見るけど、わたしは似合わないと思って避けてきた。

「じゃ、これからは自信持って指輪つけれるね」

「自信を持てるほど綺麗じゃないけどね」

「でも、紗良ちゃんの手、小さくて可愛いよ?俺は好き」


ドキッ……!

思わず、好きというワードに胸が高鳴る。


「紗良ちゃんの左手の薬指も、俺が埋めれるといいな…」

「っ……」

水樹くんは何気なくそう言ったみたいだけど、そんなこと言われたら色々と期待してしまう。


それはつまり…

婚約、結婚…を意味してるんだよね?

少なくとも、そういうことを今は考えてくれた、って思っていいんだよね…?


だとしたらかなり嬉しい!

もちろんそれは夢のまた夢だけど、いつか水樹くんとそうなれたらな…

って考えないこともない。


でも、それはほんとに夢のまた夢である。


脳内がお花畑状態でバスからおりると、平野くんの姿が見えた。